そこは小さなショッピングモールの2Fテラスのベンチにあった。

日陰にあるベンチに座ると少し狭い青空が眺められる。

風が吹くと街路樹が揺れ、肌を柔らかく撫でていく。


たまに家族連れや年配者が私の前を通るが、私に関心を寄せることはない。

近くにはカフェとbook offがあり、いつでも立ち寄ることができる。


都会の喧騒はない。そして賑やかな声に囲まれ、孤独を感じることもない。

幸せな空間。

私の秘密基地だ。

いつか誰かに教えてあげたい。